「PowerShellのバージョンが古いため、このスクリプトは実行できません」
「新機能と改善のために最新の PowerShell をインストールしてください!https://aka.ms/PSWindows」
こんなメッセージに困っていませんか?
PowerShellはWindows 10/11に標準搭載されているPowerShell 5.1からより高機能なPowerShell 7.xへと進化しています。
本記事では、現在のバージョン確認から最新版へのアップデート手順まで、画像付きで初心者にもわかりやすく解説します。
PowerShellのバージョン確認方法
まずは現在使っているPowerShellのバージョンを確認しましょう。
現在のバージョンを調べるコマンド
$PSVersionTableコマンドを実行すると以下のような情報が表示されます。
PS > $PSVersionTable
Name Value
---- -----
PSVersion 7.5.4
PSEdition Core
GitCommitId 7.5.4
OS Microsoft Windows 10.0.22000
Platform Win32NT
PSCompatibleVersions {1.0, 2.0, 3.0, 4.0…}
PSRemotingProtocolVersion 2.3
SerializationVersion 1.1.0.1
WSManStackVersion 3.0
PSVersionの行が現在のバージョンです。
- 5.1.xxxxx と表示される場合:PowerShell 5.1(Windows標準版)
- 7.x.x と表示される場合:PowerShell 7.x(最新版)
もし5.1と表示された場合はアップデートをおすすめします。
PowerShell 5.1と7.xの違いとは?
PowerShell 5.1と7.xには、以下のような違いがあります。
| 項目 | PowerShell 5.1 | PowerShell 7.x |
|---|---|---|
| 対応OS | Windows のみ | Windows / Mac / Linux |
| .NET版 | .NET Framework | .NET Core / 6+ |
| 更新頻度 | セキュリティ修正のみ | 定期的に新機能追加 |
| 互換性 | Windows環境に最適 | 一部モジュールに非対応 |
| パフォーマンス | 標準 | 高速化・最適化 |
| サポート | Windows標準サポート | 独立したサポートサイクル |
PowerShell 7.xは5.1の後継として開発された新世代のPowerShellです。クロスプラットフォーム対応、パフォーマンスの向上、新しいコマンドレットの追加など多くの改善が施されています。
PowerShellをアップデートすべき理由
「今のPowerShell 5.1で十分動いているのになぜ更新が必要なの?」と思われるかもしれません。しかしPowerShell 7.xへのアップデートには、以下のような重要なメリットがあります。
セキュリティ強化と新機能
セキュリティの向上:
- 最新のセキュリティパッチが適用される
- 脆弱性への対応が迅速
- より安全なスクリプト実行環境
新機能の追加:
- パイプライン処理の高速化
- 新しい演算子(三項演算子
? :など) - エラーハンドリングの改善
- より直感的なコマンド補完
互換性の拡大:
- 最新のAzure、Microsoft 365モジュールのサポート
- GitHubなどで公開されている最新スクリプトの実行
クロスプラットフォーム対応
PowerShell 7.xはWindows以外の環境でも動作します。
- Mac環境での自動化スクリプト実行
- Linuxサーバーの管理作業
- クラウド環境(Azure、AWSなど)での統一された管理体験
将来的にMacやLinuxを使う可能性がある場合、PowerShell 7.xのスキルは大きなアドバンテージになります。
PowerShell 7.xへの更新手順【Windows】
それでは、実際にPowerShell 7.xへアップデートする手順を見ていきましょう。
Windows UpdateではPowerShell 5.1の更新のみが配信されます。
PowerShell 7.xへのアップデートには、別途インストール作業が必要です。
ここでは、3つの方法をご紹介します。
方法①: 公式インストーラーで更新(推奨)
最も確実で、初心者にもおすすめの方法です。
- Step1公式サイトにアクセス
以下のURLにアクセスします。
https://aka.ms/powershell-release?tag=stable - Step2
- Step3インストーラーを実行
ダウンロードした .msi ファイルをダブルクリックして実行します。

- Step4
- Step5
- Step6オプション項目の選択
各種オプション設定を行います。初期でチェックが入っていない項目がありますが結構便利なものがありますので確認してみることをお勧めします。

- Add PowerShell to Path Environment Variable
環境変数PATHにPowerShellを追加します。
コマンドプロンプトや他のターミナルから pwsh と入力するだけで、どこからでもPowerShell 7を起動できるようになります。
必須レベルのオプション項目です。 - Register Windows Event Logging Manifest
Windowsのイベントログに情報を記録できるようにします。
システムのトラブルシューティングやスクリプトの実行履歴を管理しやすくなります。
推奨レベルのオプション項目です。 - Enable PowerShell remoting
リモート操作を有効にします。
サーバーとして使う場合以外はセキュリティのためにオフでも構いません。
任意レベルのオプション項目です。 - Disable Telemetry
テレメトリ(利用状況の送信)を無効にします。
Microsoftへ利用統計データを送りたくない場合はチェックを入れます。
任意レベルのオプション項目です。 - Add ‘Open here’ context menus to Explorer
右クリックメニューに「ここでPowerShellを開く」を追加します。
フォルダを右クリックしてすぐにその場所でPowerShellを起動できるのでオンにしておくと非常に便利なオプション項目です。 - Add ‘Run with PowerShell 7’ context menu for PowerShell files
スクリプトファイルを右クリックして実行できるようにします。
ps1ファイルを右クリックした際に「PowerShell 7で実行」という選択肢が出るようになります。
オンにしておくと非常に便利なオプション項目です。
- Add PowerShell to Path Environment Variable
- Step7アップデートオプションの選択
- Step8
方法②: wingetコマンドで更新
Windows 10 / 11ではwinget(Windowsパッケージマネージャー)を使った更新が最も手軽です。
- Step1WinGetコマンドを実行する
まずはアップデート情報を取得します。
PowerShellPS > winget search Microsoft.PowerShell - Step2同意を求められた場合
下記が表示された場合は Y を入力してEnterで同意します。
PowerShell'msstore' ソースでは、使用する前に次の契約を表示する必要があります。 Terms of Transaction: https://aka.ms/microsoft-store-terms-of-transaction ソースが正常に機能するには、現在のマシンの 2 文字の地理的リージョンをバックエンド サービスに送信する必要があります (例: "US")。 すべてのソース契約条件に同意しますか? [Y] はい [N] いいえ: - Step3最新のバージョンが表示されます
Previewとついている方はいわゆるβバージョンのようなものです。ついていないほうが安定板なのでそちらをお勧めします。
PowerShell名前 ID バージョン ソース ------------------------------------------------------------------ PowerShell Microsoft.PowerShell 7.5.4.0 winget PowerShell Preview Microsoft.PowerShell.Preview 7.6.0.5 winget - Step4インストール(アップデート)する
再度WinGetコマンドでインストールを実行します。
–idにstep3で表示されたIDのうちインストールするものを指定します。
コマンド実行後は自動で進み、インストールが完了しましたと表示されればアップデート終了です。PowerShellPS > winget install --id Microsoft.PowerShell --source winget 既存のパッケージが既にインストールされています。インストールされているパッケージ...をアップグレードしようとしています 見つかりました PowerShell [Microsoft.PowerShell] バージョン 7.5.4.0 このアプリケーションは所有者からライセンス供与されます。 Microsoft はサードパーティのパッケージに対して責任を負わず、ライセンスも付与しません。 ダウンロード中 https://github.com/PowerShell/PowerShell/releases/download/v7.5.4/PowerShell-7.5.4-win-arm64.msi ██████████████████████████████ 103 MB / 103 MB インストーラーハッシュが正常に検証されました パッケージのインストールを開始しています... インストールが完了しました
メリット:
- Windows標準搭載の機能で数回のコマンドで完了
- 今後の更新も
winget upgradeで簡単に実行可能
方法③: Microsoft Storeから更新
Microsoft Storeを使った方法もあります。
- Step1Microsoft Storeを開く
Windowsキーを押して「Microsoft Store」と検索し、起動します。
- Step2
- Step3完了を待つ
インストールが完了するまで待ちます。
メリット:
- GUIで操作できるため、コマンドに不慣れな方でも安心
- 自動更新が有効になる
PowerShell 5.1と7.xは併存できる?
「PowerShell 7.xをインストールしたら、5.1は使えなくなるの?」
そんな心配は不要です。PowerShell 5.1と7.xは併存可能です。
両バージョンの使い分け方
PowerShell 5.1と7.xは、それぞれ別のフォルダにインストールされます。
- PowerShell 5.1:
C:\Windows\System32\WindowsPowerShell\v1.0\powershell.exe - PowerShell 7.x:
C:\Program Files\PowerShell\7\pwsh.exe
このため、両方を同時にインストールして使い分けることができます。
起動方法の違い:
- PowerShell 5.1を起動: Windowsメニューから「Windows PowerShell」を選択
- PowerShell 7.xを起動: Windowsメニューから「PowerShell 7」を選択、または
pwshコマンドを実行
使い分けの目安:
- 5.1を使う場合: 古いスクリプトや、Windows専用モジュールを使う場合
- 7.xを使う場合: 新しいスクリプト、最新機能を使いたい場合、クロスプラットフォーム対応が必要な場合
基本的には、今後はPowerShell 7.xを標準で使用することを推奨します。5.1は互換性が必要な場合のみ使用すると良いでしょう。
アップデート時のよくあるトラブルと対処法
PowerShell 7.xのインストール時に発生しやすいトラブルと、その解決方法をご紹介します。
インストールが失敗する場合
❌ エラー: 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」が表示されない
✅ 解決法: 管理者権限でインストーラーを実行してください。
- インストーラーファイルを右クリック
- 「管理者として実行」を選択
- UACダイアログで「はい」をクリック
❌ エラー: 「インストール中にエラーが発生しました」
✅ 解決法: 以下を試してください。
- Windowsを最新の状態に更新
- ウイルス対策ソフトを一時的に無効化
- 既存のPowerShell 7.xをアンインストールしてから再インストール
スクリプトが動かなくなった場合
❌ エラー: 「このシステムではスクリプトの実行が無効になっているため…」
✅ 解決法: 実行ポリシーを設定してください。
PowerShell 7を管理者権限で起動し、以下のコマンドを実行します。
PS > Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
❌ エラー: 「モジュール〇〇が見つかりません」
✅ 解決法: 一部のモジュールはPowerShell 7.xで動作しない場合があります。
- モジュールのドキュメントでPowerShell 7.x対応を確認
- 対応していない場合は、PowerShell 5.1で実行
- または、代替モジュールを探す
❌ エラー: インストール後もバージョンが5.1のまま
✅ 解決法: 正しいPowerShellを起動しているか確認してください。
- 「Windows PowerShell」ではなく「PowerShell 7」を起動
- ターミナルやVS Codeの設定で、デフォルトシェルをPowerShell 7に変更
まとめ:PowerShellは定期的なアップデートを
本記事では、PowerShellを最新版(7.x)にアップデートする方法を解説しました。
この記事のポイント:
✓ バージョン確認は $PSVersionTable コマンドで可能
✓ PowerShell 7.xはクロスプラットフォーム対応で高機能
✓ 5.1と7.xは併存可能なので安心してアップデート可能
✓ 公式インストーラーまたはwingetで約5分で更新完了
PowerShell 7.xでは、パフォーマンス向上や新しいコマンドレットの追加など、多くのメリットがあります。







